科学者は食品の安心を保証できない

暮らし

世の中に流通している食品は、安全に食べられるように厳密な検査をクリアしてから世の中に出回っています。

 

食品を安く、美味しく作るには添加物の存在が欠かせません。

 

添加物と言えば、人工甘味料、色素、安定剤、そして香料などが挙げられます。

 

人工甘味料は、カロリーが気になるけど甘いものを食べたいという方のために使われます。

 

色素は、本来すぐに色が変わってしまう食品などに使われ、食品を美味しく見せるために使われます。イチゴならば赤色、レモンならば黄色というように、食品の味のイメージと合うように設計されます。

 

安定剤は、大量生産しても美味しさが一定に保たれるように使われます。

 

香料は、主に食品の香り付けに使われます。香料がなければ、チューハイで果物の香りをあそこまで美味しく感じることはできませんし、お菓子や飲料も淡白な香りになるでしょう。

 

 

これらは、厚生労働省で使ってもいいですよ、と認められたものを使用しています。

 

 

稀にルールを破る会社がいますが、ルールを破ってまで使用するリスクに美味しさが見合っていないので、そんな会社はいないと考えていた方が無難です。

 

 

現代の技術があれば、簡単にバレてしまいますからね。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、たくさんの素材を使いながら、食品の安全・安心をどうやって担保するのでしょうか?

 

 

ちなみに、あえて安全・安心と記しました。

 

 

安全と安心は厳密には違います。

 

 

安全とは客観的な指標です。

 

 

科学データなど客観的データに基づいて、この食品は食べても問題ないと保証されているものは安全です。

 

 

一方、安心とは主観的な指標です。

 

 

消費者がこの食品は食べても問題ないと思うことができなければ、安心とは言えません。

 

 

例えば、とある食品会社の商品に異物が見つかったというニュースが流れたとしましょう。

 

 

その異物が工場で混入したことが分かり、対策したとしても、消費者はその商品を食べなくなってしまいます。

 

 

それは、また異物が入っているかもしれないという恐怖があるからです。

 

 

また、友人とたこ焼きパーティーをした時に、誰かがコソッとワサビを大量に入れてイタズラをします。ある一人がワサビ入りたこ焼きに引っかかります。

 

 

その後、犯人以外は、例えワサビが入っていないとしても、残りのたこ焼きをパクパクと食べることはなくなるでしょう。

 

 

もしかしたら、このたこ焼きは安全ではないかもしれない。

 

 

そう疑心暗鬼になるのです。

 

 

このように、安心とは消費者によって委ねられるもので、食品メーカーがいくら頑張っても簡単にはその心理は変わりません。

 

 

さて、添加物の安全・安心を担保するにはどうすればいいのでしょうか?

 

 

研究の結果、ある食品に新しい添加物を使えば、今までより格段に美味しくなることが分かったとしましょう。

 

 

その添加物を使うために、あらゆる検査を行います。

 

 

それらをクリアすることで使用許可が降ります。

 

 

これで安全面ではパスしました。

 

 

安心面ではどうでしょう?

 

 

消費者にはどのように説得しますか?

 

 

科学者が出てきて、化学構造を持ち出して説明でもしだしたら最悪です。

 

 

食品と化学は切っても切り離せない関係ですが、消費者には理解できません。

 

 

砂糖をショ糖の化学構造で紹介すれば、危険なものだと判断する方もいることでしょう。

 

 

ビタミンCをアスコルビン酸だと言えば、何か危ないものと感じる人もいるでしょう。

 

 

皮肉なことに、科学とは胡散臭いものなのです。

 

 

安全を保証するために、科学者が出てきて化学構造や反応機構を持ち出して話せば話すほど、安心とはかけ離れていきます。

 

 

安心を得るためには、科学者は出しゃばってはいけない。

 

 

とても難しい問題ですね。

 

 

安心を得るには企業イメージが非常に大切です。

 

だから、環境に優しいパッケージを使ってみたり、工場見学を実施したり、消費者に理解してもらおうと必死なのです。

 

 

安心は、ブランド力。

 

 

 

企業の地道な努力をそういった視点で見てみるのも面白いと思います。

 

 

それでは!

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