高砂香料工業㈱2019年3月通期業績

業界分析

香料会社の存在を知れば、まず知ることになるのが高砂香料工業株式会社(以下、高砂香料)です。

実は海外の売上比が50%以上ある企業です。隠れたグローバル企業であり、世界でも香料会社における売上トップテンに入る実力を持ちます。

もちろん国内売上もナンバーワン。
そんな高砂香料が2019年3月通期の業績を発表しました。

結論

原料費の高騰により、営業利益は10%近くdown。しかし、売上は過去最高

決算の結果

  • 過去最高売上高
  • 営業利益大幅ダウン
  • 国内売上:増収・減益
  • 海外売上:増収・減益

過去最高売上高

売上は 1505億円で前期比6.3%増、89億円の増収です。これは過去最高売上高だそうです。

営業利益大幅ダウン

営業利益は前期比8.2%減の58億円でした。一番の原因は原料費の高騰です。


高砂工業香料の大きな柱はメントール事業です。メントールとはスースーする香気成分であり、ミントの香りの主成分です。唐辛子のカプサイシンの逆のような働きをし、冷涼感を与えてくれます。ガムや歯磨き粉のスースーする香りの正体はメントールなのです。食品類だけでなく、医薬品にも利用されているようです。


このように、汎用性から世界中で活躍しているのです。

高砂香料工業はメントールにおける優れた製造技術を持っています。ノーベル化学賞を受賞した野依氏と協業して、大量生産を可能としており、世界中で販売しています。

参考:wikipedia「メントール」



大きな柱であるメントール事業ですが、メントール製造に必要な原材料費が高騰してしまったそうです。原料費の高騰は利益の減少に直結するので、柱の一つが揺らいだことが業績に影響したと考えられます。

国内売上

売上高は677億円で+3.6%の増収でした。猛暑の影響からか、飲料向けフレーバーが好調だったそうです。日本での香料製造額も増えていることから、業界全体の売上が拡大していると考えられます。営業利益は昨年並でした。

参考:日本香料協会 統計


海外売上

アメリカ、ヨーロッパ、アジアすべての地域で売上を伸ばしました。しかし、利益面では不安が残ります。

しかし、アメリカにおける営業利益は△1億円、7億円の減益となり、赤字でした。フレグランス事業の苦戦が原因だそうです。

ヨーロッパの営業利益は17億円で、5億円の増益、非常に順調と言えます。これには、バニラを使用した菓子、乳製品フレーバーの売上が貢献しています。

最後に、アジアの営業利益は14億円、4億円の減益でした。シンガポールの子会社における原料価格の高騰などが影響したそうです。

まとめ

日本香料市場のリーディングカンパニーである高砂香料工業。圧倒的な組織力を持ってしても、原料費の高騰に苦戦しているようです。来期以降も苦戦を強いられそうです。売上自体は拡大できているので、いかに利益を出すか注目です。

参考:高砂香料工業株式会社

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